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3期・高嶋秀行さん(ニュートンプレス社)

略歴
読売新聞社青森支局、同三沢通信部記者(米軍・自衛隊三沢基地、六ヶ所村の核燃料サイクル基地などを担当)を経て、現職。

今担当している仕事内容について教えてください。
 科学雑誌『Newton』の編集者をしています。『Newton』の場合、編集者とは言っても、企画から、取材、記事執筆、イラスト原案作成、DTP(デスクトップパブリッシング)作業までこなしますので、編集者兼記者+αと言えます。
 担当分野は特に決まっていません。企画会議で自らが提出した企画案の内、採用されたものを取材しますので、宇宙天文から生命科学、医学、テクノロジー、環境、生物まで、科学に関連する話題はすべて守備範囲になります。とはいえ、元々が物理系の出身なので、物理や宇宙といった話題の記事を担当することが多いですね。
 担当記事の分量は月によって変動しますが、見開きイラストで展開するメイン特集記事(Newton Special)を担当する場合は、30ページ超を1人で担当することになります。メイン特集は多くて4ヶ月に1回担当します。20057月号(526日発売)では「誰もが納得! 相対性理論」の計82ページをメインで執筆・編集しました。
いままで仕事をしてきた中で一番感動したことは何ですか?
 海外の研究者を含め、世界の一線で活躍する科学者に、直に話を伺えるのがとても楽しいです。私の場合、中学校時代に物理学や宇宙論に興味をもったのが、科学の道に進むきっかけでした。その当時、本で読んで名前を知っていた研究者に、直接話を伺えるのはとても光栄です。
 また、読者モニターのアンケートの中に、「この記事を読んで、●●の道に進むことを決めました!」といった若い読者のコメントを見つけた時もとてもうれしいですね。
これから仕事で取り組んでいきたいことは何ですか?
 「時間・空間とは何か?」、「宇宙に始まりと終わりはあるのか?」、「生命とは何か?」、「意識とは何か?」、そういった哲学的な問いに挑む研究を掘り下げて取材し、分かりやすい記事にしていきたいと思っています。こういった研究は、工学的には役立たないかもしれませんが、知的好奇心を満たすという意味においては、どんな工学的なテーマにも勝って役に立つものだと思います。私が担当している『Newton』は、こういったテーマを幅広い読者に分かりやすく紹介できる数少ない媒体だと考えています。
 また、新聞やテレビなどの媒体で十分に伝えられていない科学技術の話題は、常に掘り下げて取り上げていきたいと思っています。たとえば、数千億円の巨費がかかることで社会的にも話題となっている国際熱核融合実験炉ITERは、前職の頃の取材担当エリアだった六ヶ所村が誘致しようとしていることもあって、以前から興味をもっています。2003年には、他メディアがほとんど紹介していないアメリカの研究事例も含めて核融合研究の全般を紹介する計32ページの特集記事を担当しました。
就職活動を振り返ってください。
 大学院の研究生活はかなり忙しく、研究室に1週間泊まりこむことも珍しくありませんでした。マスコミ対策の勉強時間を別に取るのは難しかったので、実験ノートの下に『新聞ダイジェスト』を隠しながら、教授や助手に見つからないように勉強していましたね。
 私は元々がコテコテの理科系人間なので、「文章を書くのが苦手だ」という自覚がありました。ですから、ペンの森に来たら時間制限を自分で設け、毎回必ず違う課題で2本の作文を書いていました。いつも時間配分を決めて書いていましたから、本番で焦らないで済んだのが良かったですね。宿題の論作文も毎週1本書いていましたが、これは作文と違って与えられた1テーマを時間をかけて調べて、自分なりの主張をまとめるようにしていました。
 当時私は理科系の大学院生でしたから、学科の推薦枠に申し込むかどうかは迷いましたね。運良く推薦枠に申し込む期限の前にNHKから内定をもらえたので、その時点でメーカー等の研究職の道を考えなくて済みました。あの段階で内定なしだったら、今の私はないのかもしれませんね。
ペンの森に入塾したきっかけは何ですか?
 大学の構内の就職活動コーナーにちらしが置いてあり、それを偶然見つけたのがきっかけだったと記憶しています。私は理科系の大学院生だったので、周りに新聞社(前職)やNHKを受けようとしている知り合いなど皆無でした。鍋をつついて酒を飲みながら、同じ志を持っている仲間と深く話し込める雰囲気が気に入り、入塾することにしました。また、世間的な常識に欠けた理科系人間だった私でも、何の気兼ねもなく気軽に相談できる瀬下先生の人柄が気に入ったのは言うまでもありません。
 当時は、深夜に実験して朝から寝る、といった不規則な生活を送ることもしばしばだったので、振り替えが自由に効くこともペンの森に入塾を決めた一つの理由だったと思います。
入塾してよかったことはなんですか?
●就職活動中
 新聞社、NHKを受けるような友人を多数持てたことが一番大きいです。新聞ゼミを終えた後、鍋をつつきながら少年犯罪事件などについて一晩語り明かしたりすることで、他のみんなが何を考え、何を伝えたいと思っているのかを聞くことができました。そういったことを通して自分の意見を相対化し、冷静に分析できたように思います。そして、「自分の本当にやりたいことは何か」、「自分の売りは何か」、といった点について考えるきっかけを得ることができました。

●社会人以降
 転職で青森県から東京に戻ってきてからは、なるべく時間が出来たらペンの森に顔を出すようにしてきました。学生たちの熱い想いを聞くことは、日々の仕事に流されがちな社会人にとっては非常に刺激になり、初心を思い出させてくれます。
 また、さまざまな分野で活躍する同期やOBOG、瀬下塾の先輩方に会ってその仕事ぶりを聞くと、「自分も負けてられない」と思えるのでとてもいい刺激になっています。単純に酒を飲める機会が増えるというのも、ペンの森の利点ですが。
 気軽に相談できる師ができたことも貴重です。前職の読売新聞社を辞めることを決め、東京の本社にその報告をしに来た時に、ペンの森にも立ち寄り、瀬下先生にそのことを報告しました。その時、自分の選択に迷いもありましたが、瀬下先生は次の仕事に向かう私の背中を気持ちよく押してくれました。今の仕事を前向きに楽しくやれているのも、常日頃の瀬下先生の励ましのおかげだと思っています。
ペンの森と酒について、語ってください。
 話をしたい先輩を見つけたら、酒を飲ませて本音を聞き出しましょう。通常のOB訪問などで得られない情報が聞けるかもしれません。
瀬下塾長を一言例えて、語ってください。
 東京の親父って感じでしょうか。実家は福岡県宗像市なんで。
学生へのメッセージ
 ペンの森はマニュアル通りの内定の取り方を教えてくれるところとはちょっと違います。それぞれの人が「本当にやりたいことは何か」、「その目標に向かっていくための最短距離を進むにはどうすれば良いか」、といったことを瀬下先生や講師の方々、OBOG、同期の仲間達から学ぶことができます。
 作文や模擬エントリーシートを書いてすぐに帰ってしまうのでは、ペンの森の有効利用法としては十分ではありません。一通り課題を済ませたら、ビールでも飲み、同期の仲間や瀬下先生、訪れたOBOGたちと語らってみてください。そういった交流は、就職後の人脈や、相談相手、心のライバルを得ることにもつながると思います。